折々に思うこと その7

 残暑が続きます。
鳴鼓幼稚園では、来る10月14日(土)に運動会を開催する予定です。
コロナ禍の3年前から運動会は午前中実施に切り替えました。
今年はどうするのか検討しましたが、日中の暑さが半端ではないこと、コロナが五類扱いになったとはいえ、まだ感染拡大の兆候が見られること、コロナ禍の間は鳴りを潜めていたインフルエンザが季節外れの流行状態にあること等を勘案し、今年も午前中実施にしました。
4月の「父母の会総会」でもお諮りしましたが、皆さんの多くが午前中実施に賛成でした(お弁当を作らなくてよい、という理由もあるのかもしれません)。

 10月の後半には、子ども達が楽しみにしている「芋掘り」が待っています。
「芋掘り」は、畑の耕し→肥料の施肥→畝(うね)づくり→苗植え→雑草取り→蔓(つる)払い→収穫と一連の作業が半年余り続きます。
園によっては農家に委託して芋を育ててもらい、実ったころを見計らい、園児を連れていって収穫するというところも多いように聞きました。
しかし本園は、最初の畑の耕しから収穫まで、全ての行程を職員で行います。
かなりたいへんです。
私も園長になって初めて経験しました。
特にたいへんなのが、雑草取りと蔓はらいです。
ご存じの通り、世の中で一番たくましいのは雑草です。
取っても取っても、後から後から生えてきます。
ちょっと手を抜くとあっという間に芋蔓は雑草に取り囲まれてしまい、日が当たらなくなります。
真夏の太陽が照り付ける中、蚊の襲来に耐えながら、この憎らしい雑草を抜くのは「修行」ともいえるでしょう。
そして、手厚い手入れの結果、たくましく育った芋蔓を、収穫の前までに取り払ってしまわなければなりません。
鎌を手に一本、一本蔓を払っていきますが、中腰でやるものですから、30分もすると腰が痛み出します。
全部払うのに2日ほどかかりますが、翌日は歩くのも難儀するほどです。
でも、大きなお芋を、悪戦苦闘の末、土の中から掘り出して満面の笑みを浮かべる園児たちの姿を想像すると、大人たちは腰が痛くても、体に鞭打ってやるのです。
これが無償の愛でしょうか。

 ところで、10月はスポーツのシーズンでもあります。 海の向こうのアメリカメジャーリーグでは、皆さんご存じの大谷翔平選手が右肘を故障して、シーズン終了を待たずに手術に踏み切ったようです。
大谷選手は、ここ数年、いわゆる「二刀流」の先駆者として、投げてよし、打ってよしの大活躍。
片方だけでもたいへんなのに、両方ともメジャートップクラスの成績です。
でも、スーパースターもさすがに人の子。
これだけ頑張ればどこかに無理が来ても不思議ではありません。
来シーズンは、右ひじに負担がかからないように打者に専念するとのこと。
しっかり治して、また「投げる」、「打つ」、「走る」の豪快なプレーを見せてもらいたいと思いますが、これはファンの欲目でしょうかね。
せかさず、静かに大谷選手のけがの回復と活躍を祈りたいと思います。

 夏の甲子園でも「エンジョイベースボール」を掲げた慶應(けいおう)高校が優勝しました。
長髪の子ども達が、笑顔ではつらつとプレーする姿が印象に残りましたね。