折々に思うこと その11
新年から早1か月がたちました。
皆様、ご健勝にてお過ごしのことと思います。
今年は元日に北陸の能登半島で大地震があり、正月気分が一瞬で吹っ飛んでしまいました。
また、2日には、東京の羽田空港で、着陸する日航機と離陸する自衛隊機の衝突事故が発生し、その映像には肝をつぶしました。
自衛隊機の乗組員の5名の方の命が失われました。
能登半島地震でも、230名以上が亡くなられています。
ご冥福を心からお祈りいたします。
地球規模でも、国内でも前途多難な1年になりそうな気配はしますが、皆さん、力を合わせて明るく乗り切ってまいりましょう。
さて、今回は以前(「その8」あたりでしょうか)お知らせしていました「学校評価」について少しお話ししたいと思います。
本年度の「学校評価」を、保護者さんと本園の職員にとったばかりなので、ちょうどいいタイミングかと思います。
そもそも「学校評価」とは、その学校(幼稚園は学校なので含まれる)の経営の状況を、児童生徒・保護者・教職員・地域の住民等を対象にアンケート形式で尋ね、結果を次年度の経営に生かすというもので、学校教育法という法律で毎年実施することが義務付けられています。
本園では、毎年1月の終わりごろ実施しています。
今回は、[保護者さん対象]の評価について紹介します。
全部で20の項目について問いました。
前半の1~10までは本園の経営や職員の姿勢について。
11~20までは家庭における子育てについてです。保護者さんにはA、B、C、Dの4段階で評価してもらいます(Aが最も高く、Dが最も低い)。
前半(1~10)からいくつか紹介しましょう。
〇「職員は一体となって子ども達の保育に取り組んでいるように感じられますか」……本園の職員は心をひとつにして子ども達のお世話をしているつもりですが、それが保護者さんに伝わっているか。
〇「クラス担任の姿勢に好感が持てますか」……一人一人の子ども達を大事にしてクラス経営にあたる担任の姿勢が感じられるか。
〇「本園の広報活動(ホームページ・園便り・クラス便り・ブログ等)は、子ども達の園での生活の様子や必要な情報がよく分かるものになっていますか」……園からの情報がよく分かる、いわゆる開かれた幼稚園になっているかどうか。
〇「担任及びそれ以外の職員とも、気軽に話したり、相談できたりしていますか」……気軽に職員に子どもの様子を尋ねたり、職員と意見交換したりすることができる雰囲気があるか。
園の風通しはよいかということですね。
〇「お子さんは園のできごとを家庭でよく話しますか」……子どもが園での生活を楽しいと感じてくれていれば、必ず家庭で話題にするはずです。
後半(10~20)の例をいくつか挙げます。
〇「家庭ではバランスのとれた食生活ができていますか」……1日3度の食の充実は健やかな体をつくる土台です。
〇『なぜこうなるの?』、『どうしてなの?』といった素朴な疑問には丁寧に答えてもらっていますか」……幼児期において芽生える、自然界のいろいろな事象への興味・関心・疑問はその後の知育にとって極めて大事です。
「今は忙しいの。後で!」は禁句ですね。
〇「気分が乗ってくると、楽しそうに歌ったり、踊ったりすることがありますか」……幼児期からリズム感や表現力が芽生えることはいいことですよね。
また、子どもの心が解放されていることも大切です。
〇「家庭で絵本の読み聞かせをする時間は確保できていますか」……「読み聞かせ」は幼児の想像力を膨らませたり、思いやりの心や正義心を育てたりするのに格好の場です。
特に、お子さんが寝る前の読み聞かせは最高でしょう。
集約した結果(約100名分ほど)は、回答してくださった保護者さんにお返しするとともに、園の職員にも見せて、園やクラス経営の参考にしてもらうようにしています。
特に、「クラス担任の姿勢に好感がもてますか」の質問項目の結果には各担任は結構どきどきするのではないでしょうか。
「学校評価」は、法律で実施が義務づけられているから「やる」のではなく、よりよい園経営のために、子どもを預ける立場の意見も大いに参考にして、多くの視点で園のこれからを考えていくという本来の趣旨を大切にしたいものだと思います。
20項目の4段階評価に加えて、最後に「園や職員の教育姿勢について日頃思われることを忌憚なく述べてください」という文章記述欄も設けていますので、皆さん、結構本音で書かれるようです。
それもたいへん参考になります。
では今回はこれで失礼します。