折々に思うこと その26

 去る3月14日(金)に第54回「修了証書授与式」を行い、29名の園児たちが幼稚園での楽しい思い出と、小学校生活への希望を胸に学び舎を巣立っていきました。
 卒園児達は、4月から、それぞれ住んでいる地区の小学校に通うことになります。おおよそ4つの小学校に分かれて進学します。
 1人1人壇上に上って、私から修了証書(卒園証書)を受け取る彼らの緊張した顔つきはなかなかいいものです。
目の前で、普段とは違う神妙な顔を見られる私の立場は、まさに「園長の特権であり醍醐味」と言えるかもしれません。
 会場はお遊戯室。
改まった服装のパパ・ママ達、一つ年下の年中さん達、全ての教職員で埋め尽くされています。
話し声一つせず、厳粛な趣です。
6歳の子ども達に、こんな体験、実にいいですよね。
シャープな動きと、呼名時のはっきりとした返事も、練習の積み重ねが窺えるものでした。
中には、緊張のあまり、証書をもらった後の動きを間違える子もいましたが、それもまたいい光景です。

 園長式辞で、私が卒園児達に贈った言葉の一節です。
 『みなさんご卒園おめでとうございます。幼稚園での生活は楽しかったかな。
みなさんは、思い出たくさんの幼稚園の生活に別れ、いよいよ小学校の1年生になります。
新しい世界です。
これから9年間、小学校、そして中学校へと進んで、たくさんの友達と生活し、勉強を積み重ねていきます。
勉強というのは、「なぜ?」「どうして?」から始まるのです。
「なぜ?」「どうして?」を難しいことばで「疑問」といいます。
毎日の生活の中で、ぽっと心に浮かんだ「疑問」を大切にしてください。
 例えば、「くろいちいさなたねから、なぜあんなにあまいスイカができるんだろう?」「じてんしゃは、ほじょぐるまをつけなくてもなぜたおれないんだろう?」「おかねをもっていると、なぜいろんなものがかえるんだろう?」等々。
お家の方々も、お子さんから「なぜ~?」「どうして~?」と聞かれた際には、できるだけ丁寧に応えてやってください』(以下略)

 子ども達が、クラスの全員を包んでくれる度量の広い先生と、自分と似たり、違ったりするいろんなタイプの新しい友達と巡り会い、自分のいいところをますます伸ばし、みんなで楽しくけじめのあるクラスをつくっていってくれることを願います。

 幼稚園の卒園式から1週間ほどたちました。
近くの小学校の卒業式がありましたので出席しました。
終了後、園に戻って給食を頂き、一服していますと、先程卒業式を終えたばかりの6年生達が、保護者の方とたくさん園に来て、卒業を報告してくれました。
この卒業生たちは、私が鳴鼓幼稚園にお世話になった年の年長さん達でした。
あの小さな子達がすっかり大きくなって、中には身長165センチほどになった女の子もいました(例えはどうかと思いますがぐんぐん伸びるタケノコのようです)。
一緒に並んで写真を撮ると、私よりも背が高そうで、私は思わずつま先立ちをしていました(これ、どういう心理でしょうね?)。
彼らもまた、楽しくも充実した中学校生活を謳歌してほしいと思います。
 最後もいいことばかりの令和6年度、3月の1コマでした。
今日はこれで失礼します。