折々に思うこと その12
朝晩はまだ冷えますが、昼間はかなり暖かくなり、明るい陽光が射してきます。
あと3週間もすると、いよいよ「ソメイヨシノ」が開花する待ち望んだ季節になります。
我が家の庭の「紫(し)モクレン」は、もうかなり花を咲かせています。
「その1」で、我が家から「琴(こと)の尾(お)岳」に続く山道を黙々と清掃してくださっていたSさんのことをお話ししましたが、先日その道を登った際に、落ち葉や枯れ枝を掃いておられるSさんに偶然に出会いました。
「久しぶりですね!」「ええ。冬の間はお休みしていたものですから。
また始めたんですよ」。バンダナを巻いたSさんの顔は汗びっしょり。
「ありがとうございます」と一礼してその場を後にしました。
さて、前回、「その11」では「学校評価」について触れました。
ちょうど今年度の評価をまとめたところなので、保護者さん方(105名)にとったものの中から少しだけ紹介します(評価はA~Dの4段階評価。A評価がどれくらいあるかに注目しました)。
「職員は、一体となって子ども達の教育・保育に取り組んでいるように感じられますか」……A(87%)
「クラス担任の姿勢に好感が持てますか」……A(91%)
「自分の子どものよさが認められていると思いますか」……A(80%)
「保育施設の中で鳴鼓幼稚園を選んでよかったと思いますか」……A(89%)
園の経営や職員の姿勢については結構好評価を頂きました。
特に、担任の姿勢についての評価は嬉しい数値が出ました。
次年度はますます「信頼される鳴鼓幼稚園」を目指して励みたいと思っています。
さて、先日、ある大手新聞の紙面が私の目に留まりました。
1ページを割く大きな扱いでした。見出しは、
『九州の2050年人口 市町村96%で減 ―30年後の比較― 』
九州のほとんどの県・市で、2020年と比較して30年後には人口が激減しているという予想を述べたものです。
九州各県と九州内の全市町村の将来推計人口が一覧表にして載っています(人口数はおおよその数です)。
例えば、長崎市。2020年は41万人。
これが30年後には28万人に。
私の住んでいる長与町は4万800人から2万7,000人に。
本園のある時津町は、2万9,000人から2万1,500人に。
長崎県は、131万人から87万人になるというのです。
この人口推移の予想は、2020年の国勢調査を出発点に、将来の出生数や死亡数、転入・転出など過去の傾向を基にして算出されたもので、信頼度は高いようです。
驚くべき数字だと思いませんか。
九州の他の県・市・町も軒並み30%~40%の減少率です。
なぜこうなるのでしょうか?
考えるに、まず若者を中心とした県外への流出。
進学にせよ、就職にせよ、卒業後は多くの若者が長崎を離れ、しかも、一旦離れるとなかなか地元に戻ってこない。
2つ目に、出生数の減少。
今朝(2/28)の地方紙の新聞の第1面の大見出しは『2023年出生数 最少75万人!』。
なぜ生まれる赤ちゃんの数が減るのか?以下は、私の推測です。
……あまり結婚する気にならない(結婚後の親戚づきあい等何かと面倒くさい。1人の生活が気楽等)。 また、結婚しても子どもはつくらない。
つくっても1人。
なぜつくらないのか?…‥2人の生活を楽しみたい。
男女平等といっても、子育ての負担が女性に偏り過ぎている。
子どもをつくり、親子で、ある程度余裕をもって暮らしていける経済状態ではないし、これからもその状況が改善する(収入が安定的に増えていく)見込みはなさそうだ。
また、ここ3年ほどは、コロナ禍の中での出産・子育てには大きな不安があった。
3つ目に、高齢者の方々の死亡数が徐々に増えていく(長生きをしてもいつか人は死ぬ)。
いろいろ理由はあるにせよ、人が少ない、人がいないというのは、地区・地域、市・町・村、県・国の活力を削ぐ最も大きな原因です。
国の経済力も、人口の多寡にだいたい比例します(就業者人口の数やその人達が納める税金の額等)。
中・長期的に見て、ますます深刻になりそうな「人口減少問題」と、もうひとつの「地球温暖化の問題」。
今年は、寒い日も確かにありましたが、冬全体としては、やはり暖かかったですよね。
この2つは、今を生きる私たちがしっかりと考え、行動に移さなければならない課題です。
私にも、妙案はありませんが、大きな議論の渦にしていくべきことではないでしょうか。
失礼します。